2016年11月15日

J流横歩取らせ戦法(基本図まで)

この戦法は先手の初手が▲7六歩の時に有効な後手番の作戦です。
▲2六歩だと同じ狙いでは指せないですが、研究すれば応用可能かもしれません。

想定手順 ▲7六歩△6二銀▲2六歩△7四歩[1]▲2五歩△3二金

[1]


2手目では△7二銀もありますが、先手が振り飛車にしてきた場合に6二銀の方が手広い意味があります。
またこの戦法は先手が居飛車できた時のもので、振り飛車の場合はまた別の作戦で戦うことになります。

この戦法の特徴は[1]で△7四歩と突いてしまうことにあります。
通常、この歩は突いてはいけないはずです。
なぜならこの後、▲2五歩△3二金▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲7四飛[2]とされ、すぐに取られてしまうからです。

[2]

しかしこの手順こそが後手の狙いであり、
ここから先手の指し方次第でいろいろな戦いになっていきます。

[2]以下、
△7三銀▲7五飛△3四歩[3]

[3](基本図)

△7三銀▲7五飛で後手は1歩損の代わりに△7三銀、さらには△6四銀もほぼ先手で指せるため、
実質2手得することができます。

[2]のタイミングで△3四歩と突くのがポイントで、
角交換を匂わせることで作戦の幅が広がります。

ここで先手の指し方がいろいろあり、それぞれに後手が対応していくことになるのですが、
その前に気になる変化について解説します。
それは△7三銀に対して▲同飛成△同桂▲5五角[2`]の変化です。

[2`]

実戦でこれをやってきた人はいませんが、結構怖い変化ですね。
正しく対応しないとすぐに形勢を損ねそうです。
ただ、これはおそらく無理筋で以下対応を紹介します。

△7二金▲7五歩△2五飛▲4六角△7五飛[3`]

[3`]

△7二金の受けに▲7五歩が筋。▲7四銀では△3四歩くらいで攻めが続きません。
そこで△2五飛から7五の歩を取れば先手の攻めが細く、駒得の後手が優勢になりそうです。
{-300〜400}
*{}内はgpsfishの評価値で+ならば先手、-ならば後手の形勢が良いことを示します。

また▲5五角では▲7五歩[3``]もありますが、
以下、△6五桂▲5五角△7二飛▲9一角成△3四歩▲6六香△5七桂不成[4``]
といった展開が予想され、桂馬がさばけた後手が良さそうです。
{-500以上}

[4``]

再掲
[3]

さて本題に戻り、[3]の局面で先手が指してくることが多い手は4通りあり、
(1)▲2五飛(オープン型)(2)▲6六歩(クローズ型)(3)▲7七桂(4)その他(▲5八玉など)
が挙げられます。

次回以降ではそれぞれの場合にどういう進行になるか書いていこうかと思います。

ちなみに先手が2筋の歩交換をしない場合は、
後手は△7三銀〜△6四銀とスムーズに早繰り銀の態勢が作れるため、
かなり積極的に攻めることができます。
この後先手が棒銀でくる場合は角道を開け、
角交換してから△2五桂と跳ねる指し方が有力です。

この指し方はPonanzaが得意としており、
Ponanzaは先に8筋の歩を突いてから7筋の歩を取らせる指し方が多いですね。
ただ私自身は8筋の歩は先につかない方が△7二飛や△6二飛など回りやすい(8三角打がない)、
など作戦の幅が広いと思っています。

※この記事は「Jの詰将棋ブログ」2016.4.16の再編集版です。
posted by J at 22:00| Comment(0) | 横歩取らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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